YouTubeがテレビになる日 2020 11 29

書名 メディアシフト YouTubeが「テレビ」になる日
著者 関口 ケント  宝島社

「男性は受け身な人が多い」
 男性にグルメは多い。
「食事が楽しみだ。
おいしいものを食べると活力が出る」という人が多い。
だから、おいしいものを提供してくれる飲食店を探す。
 しかし、自分で料理を作るとなると、楽しい。
そして、多くの人が喜んでくれると、さらに楽しい。
これが、テレビとYouTubeの違いである。
 さて、女性は、反論するかもしれません。
「私たちは、ちっとも楽しくない。
いつも夕方になると、今日は何を作ろうかと悩む」
 確かに、女性の料理は楽しくないかもしれません。
冷蔵庫に残っている食材を有効活用しなければならないからです。
家計の節約は、まず食費から始めざるを得ない。
スーパーのチラシを見て、1円でも安い食材を買う。
これでは、料理が楽しくないでしょう。
 一方、男性の料理は、食材にお金をかけて、
「製作時間」にも時間をかけるから、
料理は楽しくなるはずである。
 だから、男性も料理を作って、
女性が料理を食べるということも必要である。
 ただし、女性によっては、
台所が「自分の縄張り」と考えていて、
たとえ、夫でも「侵入」を許さないという場合があります。
 そういう場合があるので、
男性は、突然、料理を始める前に、
「領空侵犯」について協議をしておく必要があります。
 さて、テレビとYouTubeの関係も、
そうなればよいのに、
著者によれば、テレビは、やがて消えてゆくメディアだという。
 なぜかというと、
「生まれた時からYouTubeがあった世代」が多くなってくるからである。
 このような世代にとっては、テレビとYouTubeは同格どころか、
テレビそのものを見ないという人が多くなってくるからである。
 つまり、テレビ画面でYouTubeを見るのが普通になり、
必要に応じて、電波放送を見るというライフスタイルに変わるということです。
 今後、電機メーカーは、
電源を入れたら、すぐにYouTubeが立ち上がるテレビを作らないと、
テレビが売れなくなるかもしれません。
若者や子供が欲しがっているテレビとは、YouTube視聴用のテレビでしょう。
 確かに、昔と違って、YouTubeには、
優秀なコンテンツが増えてきました。
「教育系のYouTube」すらあります。
将来、「YouTube大学」が出現するかもしれません。
 芸能人も、うすうす気が付いていて、
YouTubeを始める芸能人が多いが、
売れっ子の芸能人ほど、失敗するという。
 それは、著者によると、
テレビでは、芸能人は出演者であるが、
YouTubeでは、芸能人は出演者でもあるからというのです。
 つまり、ユーチューバーとは、制作者(監督)でもあり、
カメラマンでもあり、音声担当でもあり、出演者でもあるからです。
 この違いを理解しておかないと、
「この人は、テレビとYouTubeの違いを理解していない」ということになり、
YouTubeの視聴者からは、「文化が違う」と敬遠されてしまうのです。
 確かに、プロの料理人が作った料理はおいしい。
しかし、妻や夫が、あるいは母が愛情を込めて作った料理は、最高の料理となる。



















































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